日本の皆さま、酷暑お見舞い申し上げます。
去年の今頃も日本は暑かったですよね。こちらタイは雨季で最高気温は31~2℃、最低気温23~5℃で比較的過ごし易い季節です。今日7月10日は朝からと言うより昨夜から雨で30℃いかないかも。
日本にお住いの皆さんにおかれましては、とにかく熱中症に注意です。わたくし 右麻痺 ノエルは、タイ移住前の夏、ちょうど今頃でしたが、軽い熱中症でアパートから救急搬送されたのですよ。
2年前の7月初頭でした。午前の歩行訓練を終えて昼食の準備を、と椅子から立ち上がろうとしたら、急にめまいが。食卓に手をついて再び椅子にドスンと座ってしまいました。背後の流し台に歩を進めていたら床に倒れていたと思います。椅子に座った状態で上半身を軽く左右に動かすとやはりめまいが。血の引く思いで不自由な右の手足を動かしてみるとちょっと鈍い感じだが動くのが目視出来ました。まさか脳卒中 再発か⁈と思ったのです。
その日は蒸してはいたものの、気温は30℃いくかどうかだったので、熱中症とは全く思わず “オ、オレはなんて愚かなんだー!” と、命の水を飲みすぎた事による、脳卒中 再発と思い込んだのです。行きつけの脳神経クリニックに電話したら、クリニックまで来れるか? を聞かれ、動くと倒れるので無理 と答えたら、「救急車呼んで」と。
2年と10ヶ月前、埼玉のアパートで倒れたアントキのノエルを思い出しながら119番しました。今回スマホは食卓の上、手元に有るのでスムーズに救急車手配終了。配車係の人との会話も問題なく出来たので、言語は大丈夫みたいだぞ とか思いながら少しホッとしたところで、再びの “部屋への進入問題” 勃発! アントキ埼玉のアパートは住んでいたのが1階だった事と台所横のサッシのロックを忘れていた事で、部屋からのノエル搬出は問題無かったのです。玄関ドアの鍵がかかっていたにもかかわらず。
[ここから日が変わって7月11日に書いてます。]
が、こんトキは福岡県住宅供給公社の賃貸住宅でとても立派な10階建て。電話で住所とか症状とか伝え終わって 「今向かってますので後10分くらいで。部屋は10階ですか、玄関ドアの」と聞こえたところで「鍵はかかってます。」と答えました。嗚呼!! 何と言う事でしょう。住んでいたのは最上階10階、Top of top の10階。救急隊員さんがはいれんやん!どげんすっとやー、ノエルのバカチンがー!
スマホから、「ベランダのサッシは開きますか?」と冷静な声。「大丈夫、開いてます」と返答したものの、いったいどうやってベランダから?ここ10階ですよ。と思っていると、火災などで玄関が使えない時に、蹴破ってお隣さんのベランダ逃へげられる様になってるのでそれ使うから心配無いとの事。なるほど、そっかー。え!でもお隣さんが留守やったら?そのとなりもまたその隣も留守かも知れんやん!とまたもやパニックのバカチンノエル。
再び冷静な声で「玄関まで這って行くとか出来そうに無いですか?」。這って?そうたい!這ってやったら行けるかも!That’s a good idea! で、玄関はすぐ左の方にに有りました。とりあえず使える左手で背後の流し台を掴んで立ってみる事に。めまいはするけど立てました。流し台、ガスコンロと玄関横の壁まで続いているので、少しづつ伝え歩きで突き当りの壁まで。2m無いくらいの距離です。部屋狭くて近ーい!
壁に到達したところでスマホに向けて「何とかなりそうです!」と配車係の人に叫び、50cmほど壁際を伝い歩き。玄関に辿り着きました。ここから、沓脱へは座って床にお尻を付けてまた50cmほどズリズリと進み、沓脱に置いてある “WHILL Model F” に掴まり、再び立ち上がります。玄関ドアのノブを左手で掴んで、意を決してロックレバーを素早く解除。やった、開いた! “WHILL Model F” に体を預けられたのでロック解除出来ました。
そうこうしていると、スマホから「救急車到着しました」と神の声。私からは、玄関鍵開けました!
細心の注意を払い30cm沓脱を移動後、玄関床に座りそのままさっき伝い歩きした壁までズリズリ移動。その場で立ち上がって待つことなく壁に有るインターホンが ピンポーン! と鳴りました。インターホンから “右麻痺さん!きこえますか!” と言う隊員さんの声とその横から、「開けますよ!」と言う管理人さんの声がロビーに反響して。。。
程なく隊員さん達が、玄関ドアを開けて入ってきました。助かったあー!
搬送開始前、希望する病院名を聞かれたので、その時 通所介護リハビリ で通院していた病院に確認してもらい、受け入れOKとなり搬送。10分程で到着しました。事前情報で 脳卒中再発 の情報が入っていたため(ノエル自ら救急隊員さんに言った)、ベーシックなバイタルチェックの後、CT Scan にかけられました。
結果、脳には異常なし 。よかったー! でもそれじゃ何で? 多分 軽い熱中症 だろうと。少し脱水症状も見られるので水分と栄養補給の点滴を受けました。30分ほどで救急医がいらして、搬送前の状況を聞かれました。建物敷地内で歩行練習したことを伝えると、点滴終了後、しばらく様子を見て問題無かったら帰宅してもOKとの事。但し何か気になる自覚症状が有る場合は一晩入院、、、。
そのあと、体温は、搬送されてきた時は、37.5℃。これが平熱に下がれば帰っても良い、と別の医師から言われました。で入院することなく帰宅出来たのです。病院搬送後3時間ちょっと経っていたでしょうか。まったく人騒がせなバカチンですノエルは。
帰りは大事を取って贅沢にもタクシーを呼んでもらいました。タクシーに乗ってる時、部屋が狭くて良かったー と思いました。建物中、最も家賃が安く一番狭い部屋だったのです。1DK、家賃6万円弱(管理費込み)。プアピーポーなもので予算が・・・。
それでは OT のリハビリです。退院までをまとめてみます。
ここで用語説明。
PT: Physical Therepy の略。理学療法の呼称。
OT: Occupational Therapyの略。作業療法の呼称。
ST: Speech-Language-Hearing Therapyの略。言語視聴覚療法の呼称。
リハビリクリニックや病院で “療法士さん” をやはり PT, OT, ST と呼ぶことが有ります。
その場合、Therapy が、Therapist に変わります。
日本語でそれぞれ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 と言います。
右(左)片麻痺: 右(左)半身麻痺の事。
麻痺側、非麻痺側: 文字通り、体の 麻痺している側 と そうでない(健常)側 の事。
足(脚)とか手とかを後に付けて使う事も。麻痺側脚、非麻痺側手、健(常)側足 等
短下肢装具: 麻痺側脚に装着して内反尖足を防ぎ、足首の捻挫等を防止して歩行しやすくする装具。 内反: 意図せず、足の裏が内側に向き歩行の妨げになる現象。足首捻挫の原因になる事も。
尖足(クロウトゥ): 足先が上がらず垂れ下がった状態に。また同時に足指を握り締めた状態(クロウトゥ)
が出現し、歩行の妨げになる。
WHILL Model F: 電動車椅子のモデル名。
バイタルチェック: 体から得られる 生存情報 の確認。意識、脈拍、血圧、体温等。
CT Scan: 外見では見えない身体の内部を、リアルタイムのX線映像で観察する医療機器。
今までにも何度か記述しましたが、OTのリハビリは歩行訓練重視の PTリハビリと比べて、目に見える改善が中々出てこないのが特徴だと思います。患者の麻痺の状態には一人一人差がありますが、症状が複合している場合は、リハビリが困難と言うか時間を要する傾向が強いと言われます。
転院してきてから退院まで半年通期で間行ったトレーニングは、
①錯覚ミラー使用の麻痺手首背屈練習
②肩の上下運動
③ワイピング
④お手玉の移動(転院3ヶ月頃から積み木に変更)
⑤ベンチ等に座り、麻痺側てのひらを座面に着ける。そして体重をかける。
とかでした。結果、
①は可動範囲が大きくなりました。
②麻痺側肩が少しづつ上がるようになりました。
③前方へ押す動作、外側へ開く動作、が少しづつ出来る様になりました。
④最初は置いてあるお手玉を全く取れなかったのが、掴めるように。積み木も掴んで移動させる事が出来る様になりました。ちなみに私にはお手玉より積み木の方が断然難しかった。
⑤最初は指が伸ばせず、掌が座面につけられなかったが、左手で指を伸ばし手首を強制的に背屈させれば少しなら出来る様に。
皆さん、どうですか?お気づきになりました?
そうです、ノエルの右腕手の麻痺状態では、半年間の療法士さんがついての懸命なリハビリ+毎日の宿題(自主リハビリ)では、“人間が生活する上で必要とされる実用動作” の多くを出来るには至らなかったのです。PTリハビリでは、立ち上がれるようになり、非常に不完全ながらも 歩ける様に なったんですけどね。
歩く という重要な動作を獲得した。これで 自分の力で移動する という実用になる能力がレベルの差は有れ自分のものになり、その後のトレーニングにより更なる改善の可能性が有ることを喜びとして感じるわけです。もっと長い距離を歩ける様になろう。そうすれば外出も、買物も、外食も、散歩も、旅行も自分の脚で出来る。だから苦しいトレーニングもやりがいを持って実行出来ると思いませんか?
つまりOT(作業療法)でも、麻痺側手で、歯磨きが出来る様になり、お箸が使えて、頭(髪)が洗えて、顔が洗えて、鞄を持てて、吊革に掴まれて、キーボードが打てて、体を洗えて拭けて、・・・・
朝起きてから夜寝るまでの生活で、出来る様になりたい事の中から、何と何が出来る様になった!と行きたいじゃないですか、やっぱり。あんな事とかこんな事とかやりたい事が山積みなんですから。
本当に微々たる改善が継続している状況で、でも努力を止めてしまえば改善も止まってしまう、と思うと意地になってでも続けるしか無い、やり通すしか無い。ノエルよ、下を向くな前を向け、心は決して折れないぞ!と。かっちょいい!
要するに 手 なんですよ。手 が主たる動きを受け持つ動作は、とんとダメだったし、今でも出来ないのです。上に書いた5つのトレーニングは全て手指の動きを改善することで、これらの改善が無ければ、箸や歯磨きを始めとした動作は出来ない。でも、これでもか!という遅さで改善が続いた結果、
ジャンパーなどの服のファスナーが留められる様になりました!!パチパチパチパチ!拍手喝采雨あられ。退院後だけど。摘まむ部分が大きいのしかダメだけど。しかし冬場は重宝しますよこれが出来ると。面白くなくても、辛くても毎日少しでもリハビリを続ける。わたくしノエルの場合はそれしかなさそうです。
以上の様に OT のリハビリは、結果が分かりにくいのですが私のケースではこんな結果だったのです。今でも重度感覚マヒ残っているので仕方がないと思ってます。
忘れてた事がありました。これらは PT(理学療法) と重なる内容だと思いますが、
・単独で入浴(お湯を貼った湯船に浸かる)
・バス、列車への乗降
が退院時に可能でした。退院1ヶ月前から OT Aさん集中特訓で出来る様に。
そして、退院後も自主リハビリ継続してたら、
・エスカレーターにも乗れる様に
・公衆トイレの健常者用小便器で排尿出来る様に
なったのです。
そしてそして、そんなこんな出来る様になると、航空機にも単独で乗り込み、福岡ー名古屋ー東京ー大阪-福岡 と、飛行機、新幹線、在来線、私鉄、地下鉄取り交ぜて3泊4日の単独一人旅も出来ちゃうんですよ。
ついでにおまけで、飛行機で海外にも行けちゃうし、何なら移住も(あくまでもノエルの場合です)。
今回で、転院後リハビリ は終了しますが、退院後もリハビリトレーニングは継続しています(一人寂しく)。今後も折に触れて入院時の出来事を記述するつもりです。
それでは皆さん、またお会いしましょう!
※これまでの配信内容は、人名以外はノンフィクションです。
※脳卒中に限らず、退院後の飲酒を医師から止められている人は、お酒をお止め下さい。また、たとえ飲酒を許可されていても飲まないに越した事は有りません。再発防止の観点からも退院後も断酒を継続して下さいね。
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右麻痺 ノエル
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